2021年12月12日待降節第3主日礼拝(アドベント)
説教:「羊飼いたちの礼拝」
保母光彦牧師
讃美歌:21‐242‐3、21‐241、21‐248
以下のYoutube配信で最初の2分は映像がありませんのでご容赦ください。
★暗誦聖句
・12月13日(月):ルカによる福音書2章11節●
きょうダビデの町に、あなたがたのために救い主がお生れになった。このかたこそ主なるキリストである。
・12月14日(火):ルツ記1章6節●
その時、ナオミはモアブの地で、主がその民を顧みて、すでに食物をお与えになっていることを聞いたので、その嫁と共に立って、モアブの地からふるさとへ帰ろうとした。
・12月15日(水):コリント人への第二の手紙8章9節●
あなたがたは、わたしたちの主イエス・キリストの恵みを知っている。すなわち、主は富んでおられたのに、あなたがたのために貧しくなられた。それは、あなたがたが、彼の貧しさによって富む者になるためである。
・12月16日(木):ピリピ人への手紙2章8節●
おのれを低くして、死に至るまで、しかも十字架の死に至るまで従順であられた。
・12月17日(金):ルカによる福音書19章6節●
そこでザアカイは急いでおりてきて、よろこんでイエスを迎え入れた。
・12月18日(土):ヨハネによる福音書3章16節●
神はそのひとり子を賜ったほどに、この世を愛して下さった。それは御子を信じる者がひとりも滅びないで、永遠の命を得るためである。
★説教要約
*目標:神が約束どおり救い主を送ってくださったことを信じ、感謝する。
*主題:全ての人のためにお生まれになった救い主。
*暗誦聖句:「今日ダビデの町であなたがたのために救い主がお生まれになりました。この方こそ主キリストです」 (ルカ2:11●)
他の誰よりも先に救い主の誕生を知らされ、生まれたばかりの幼子を拝したのは羊飼いたちでした。御使の知らせを聞いた彼らは、なぜ「急いで」行ったのでしょうか。その理由を考えると(16節)そこにもまた、クリスマスのメッセージが浮かび上がります。
1.ベツレヘムを巡る神の計画
今やイエス生誕の町として有名なベツレヘムも、当時はほんの小さな村だったようです。住民登録のために旅をし、ベツレヘムへと向かうマリアとヨセフの姿は、旧約聖書のルツ記に記録されている二人、家族を失いベツレヘムへと向かうナオミとルツの姿(ルツ記1:6)とも重なるように思います。この二組は、思いどおりではない状況に振りまわされる人間の姿を代表しているかのようでもあります。
しかしこのベツレヘムでこそ、ルツとボアズの子孫としてダビデが誕生し(同4:21~22)、それから約千年の時を隔てて、ダビデの子孫としてイエスが誕生したのです。それは人が立てた綿密な計画によるものではなく、人知を超えた神の計画によるものなのです。
2.飼葉桶が象徴するもの
小さなベツレヘムの村に、そもそも客を泊めるための「宿屋」が存在したかはわかりません。ヨセフとマリアは親戚の家を頼って身を寄せたのではないかもといわれます。(「宿屋」と訳されている語は、22章11節:「家の主人にはこう言いなさい。先生が、『弟子たちと一緒に過越の食事を部屋はどこか』とあなたに言っています」。22:11では「客間」と訳されています)。その家にはほかにも住民登録のために訪れた(ヨセフたちよりも身分の高い)親戚たちが滞在していたのか、その家の住人たちが多かったのか、誕生した幼子は飼葉桶に寝かせられました。飼葉桶は、周囲から尊ばれるような地位をもたない貧しく若い夫婦の子として誕生したイエスを象徴するかのようです。主は豊かな王の子どもとしてではなく、貧しさの中に誕生したのです。(Ⅱコリント8:9●)。自らを低くして、やがては十字架の死にまでも従われたのです(ピリピ2:8●)。
3.急いで行った羊飼いたち
旧約聖書で「羊飼い」といえば、アブラハム、イサク、ヤコブ、モーセ、ダビデ、アモスなど、そうそうたる名前が挙がりますが、新約聖書の時代、羊飼いに対する評価は低いものです。野宿し、昼夜問わず緊張しながら獣や盗人から羊を守る重労働に従事する羊飼いでしたが、家族を守れない「恥知らずな者たち」と見られていたそうです。他にも、安息日の礼拝に集えない彼らには、「不信仰な者たち」「無学な者たち」というレッテルが貼られていたといいます。しかし、そんな羊飼いたちが、まず最初に救い主誕生の喜びの知らせを受け取る特権にあずかったのです。
羊飼いたちはベツレヘムに急ぎました。この「急いで」と訳されている語は、同じルカの福音書19章でも使われているそうです。「ザアカイは急いで降りて来て喜んでイエスを迎えた」(6節●)。人からさげすまされる「取税人のかしら」である自分にイエスが目を留めてくださった‼ という喜びにあふれて、ザアカイは急いで木からイエスのところに降りてきました。同じように羊飼いたちも、人からさげすまれている自分たちに神が目を留め、すばらしい知らせを伝えてくださった! という喜びに満たされて、急いでベツレヘムに向かったのでしょう。
このクリスマス、あなたはどのような思いをもってイエスを礼拝しますか。この日本において、依然として多くの人がクリスマスの意味を知らずに過ごしている中、神はまずあなたに目を留めて、この世界の救い主の誕生を知らせてくださいました。急いで行って「飼葉桶」を捜し当てた羊飼いたちのように、神があなたの心に喜びを満たしてくださいますように。あなたの礼拝を、賛美を、証しを通して、神があなたの家族にも、友人にも、クリスマスの喜びをもたらしてくださいますように。
〔ヨハネによる福音書3章16節〕
神はその独り子をお与えになったほどに、世を愛された。独り子を信じる者が一人も滅びないで、永遠の命を得るためである。
【聖書から】 ルカによる福音書2章1~21節 (新共同訳)
イエスの誕生
2.1そのころ、皇帝アウグストゥスから全領土の住民に、登録をせよとの勅令が出た。2これは、キリニウスがシリア州の総督であったときに行われた最初の住民登録である。3人々は皆、登録するためにおのおの自分の町へ旅立った。4ヨセフもダビデの家に属しその血筋であったので、ガリラヤの町ナザレから、ユダヤのベツレヘムというダビデの町へ上って行った。5身ごもっていた、いいなずけのマリアと一緒に登録するためである。6ところが、彼らがベツレヘムにいるうちに、マリアは月が満ちて、7初めての子を産み、
布にくるんで飼い葉桶に寝かせた。宿屋には彼らの泊まる場所がなかったからである。
羊飼いと天使
2.8その地方で羊飼いたちが野宿をしながら、夜通し羊の群れの番をしていた。9すると、主の天使が近づき、主の栄光が周りを照らしたので、彼らは非常に恐れた。10天使は言った。「恐れるな。わたしは、民全体に与えられる大きな喜びを告げる。11今日ダビデの町で、あなたがたのために救い主がお生まれになった。この方こそ主メシアである。12あなたがたは、布にくるまって飼い葉桶の中に寝ている乳飲み子を見つけるであろう。これがあなたがたへのしるしである。」13すると、突然、この天使に天の大軍が加わり、神を賛美して言った。「いと高きところには栄光、神にあれ、地には平和、御心に適う人にあれ。」15天使たちが離れて天に去ったとき、羊飼いたちは、「さあ、ベツレヘムへ行こう。主が知らせてくださったその出来事を見ようではないか」と話し合った。16そして急いで行って、マリアとヨセフ、また飼い葉桶に寝かせてある乳飲み子を探し当てた。17その光景を見て、羊飼いたちは、この幼子について天使が話してくれたことを人々に知らせた。18聞いた者は皆、羊飼いたちの話を不思議に思った。19しかし、マリアはこれらの出来事をすべて心に納めて、思い巡らしていた。20羊飼いたちは、見聞きしたことがすべて天使が話ししたとおりだったので、神をあがめ、賛美しながら帰って行った。21八日たって割礼の日を迎えたとき、幼子はイエスと名付けられた。これは、胎内に宿る前に天使から示された名である。