「聖書の学びの会」2023年10月18日
★ 法亢聖親牧師からのメッセージ
聖書の人物 ― 気質から見る ― マタイ25章14節~30節
歴史上初めて、性格を分類したのは、西洋医学の父ヒポクラテスです。彼は人の気質が体液に従って変わると分析し、多血質、胆汁質、憂鬱質、粘液質の4種類の形態に分けました。これらの気質に良い悪いという優劣をつけることは、あまり好ましいことではありませんが、各気質の長所、短所を知り、活用したり弱点(欠点)を克服したりすることはよいことだと思います。
本日は、実際に自分の気質について見てみたいと思います。(自分はどの気質)に該当するか思い描きながら本日のお話を聞いていただければと思います。
1.多血質
ペトロのような人が該当します。長所は、いつでもどこでも楽しく過ごすことができます。楽天的で、自分を表現することが上手です。また社交的で友達が多く、周りにはいつも人が集まっています。短所は、現実的でなく組織的でもありません。自分の感情をぶちまけ、いつも「わたしは、あとくされがない」などと言える人です。この短所を克服するには、自己鍛錬が必要です。<昔気質の親分肌の人で小さな集団(グループ)ならまとめられますが、大きな組織は無理です。> 一歩間違えると葉っぱばかり繁らせる人生を生きる可能性があります。
2.胆汁質
パウロのような人です。意志が強く、独立心が旺盛で、衝動的に行動する多血質の人と比べ、胆汁質の人は、なにごとも意図的・計画的に行動します。一度はじめたことは必ずやり遂げます。成功志向型で、実績を重視します。こういう人が指導者となると、その集団は多くの実を刈り取ることになる可能性が高くなります。欠点は目的志向型のため、時に冷たいという欠点があります。独裁的な人に胆汁質の人が多いようです。また自分の言葉に過剰に責任をとろうとする傾向があるようです。
3.憂鬱質
代表としてモーセをあげることができます。この気質の人は、感受性が豊かで、多くの哲学者や芸術家がこの気質を持っています。理想主義者で完璧主義者で、いつも分析しています。ものごとをそのままながめるのでなく、いつも深く考え、その根本的な理由を問いかけます。賢く天分が豊かです。ニュートンはこの気質の典型で、「りんごの落ちるのを見て」万有引力の法則を発見しました。人付き合いはあまり上手ではありませんが、一度付き合うと、とことん付き合うタイプです。
4.粘液質
トマスのような人が粘液質に属します。この粘液質の人の特徴は、なかなか決断できないタイプということができます。冷静で誠実ですが、小心者で、他の人の言葉に振り回されがちです。自分の所属するグループに不満をもちぶつぶつ言う割には、そのグループから離れず、休まず参加するという不思議な誠実さがあります。このタイプの人は、客観的な判断力に優れ、観察力をもっています。短所は、意欲的ではないということです。リーダーシップが弱く、よく否定的なことを言い、不平をもらします。このような人は、誰かがビジョンについて話をすると、鋭い洞察力を発揮して、そのビジョンがどれほどでたらめかを暴露して足をひっぱります。それでいながら、自分では動こうとも、独自のビジョンを提示しようともしません。こうした短所を克服するには、自分自身の壁を乗り越えていこうとする志をもつことです。そうすれば、人と共に大胆な人生を生きていくことができるようになります。
聖霊は、人の気質を変え、気質の短所を直すことがおできになります。主に祈りをささげる前にまずは、自分はどの気質かを知った上で祈りたいものです。