「クリスマスー神様の愛がプレゼントされた日」 ルカ2:6,7

「小羊の会」     2023年11月30日(木)

★ 法亢聖親牧師からのメッセージ
                             
「クリスマス―神さまの愛がプレゼントされた日」             

「マリアは月が満ちて、初めての子を産み、布にくるんで飼い葉桶に寝かせた。」(ルカ2:6,7) 
クリスマスはなぜおめでたいのでしょう。それは、人類が存続していくためにはなくてはならない愛がこの世にプレゼントされた日だからです。命の授与者である私たち人類の父なる神さまの愛です。神さまは、一番大切な独り子イエスを「救い主」としてこの世に、お遣わしくださったという出来事がクリスマスです。神さまからの最高のプレゼントを頂いた日である故におめでたいのです。御子を信じ受け入れるならばすべての人が救われ神の国に入ることができるのです。何と幸いなことでしょう。さて、その神さまの愛とは、どんな愛なのでしょうか。少なくとも人間の愛・欲望に根差したエロースの愛ではないことは確かです。
クリスマスになると世界中で読まれる本が2冊あります。一冊は、ディケンズの「クリスマスキャロル」。そして、もう一冊は、オー・ヘンリーの「賢者の贈り物」です。
「クリスマスキャロル」は、日本でも村岡花子さんの名訳とともに多くの子供たちが好んで読むようになりました。ストーリーも分かりやすくお金の亡者スクルージが、3人の精霊に導かれて、3つの将来を見せられ改心し、人の痛みが分かる人に変えられ、貧しい人たちがクリスマスマスを喜んで迎えられるように手助けする心の持ち主に変えられたというお話です。
さて、もう一冊の「賢者の贈り物」はどうでしょう。高校生の時に読んだときは、深い意味がよく分かりませんでしたが、今は、オー・ヘンリーの言わんとしたことが分かるおようになりました。特に結婚して41年たった今、痛切に感じます。貧し若い夫婦が相手に一番大切なものを差し出し合うことの重要性を身に染みて知る今日この頃です。
それは、物よりもお金よりも大切なもの、相手に対する思いやりです。愛する者に与える無償の愛(アガペー)です。物や行為に伴う愛(アガペー)がこの世で一番貴いのです。デラは、自慢の髪の毛を切って売り、ジムが祖父と父から受け継いだ懐中時計に着けるプラチナの鎖を買いました。そして、ジムはジムでデラが欲しがっていた鼈甲の髪飾りを大事な懐中時計を質に入れて買いました。ジムの金時計のプラチナの鎖も、デラの髪を飾るはずの鼈甲の櫛もどちらも役に立ちませんでしたが、彼らは、「思いやり・愛の心」を受けとり喜んだのです。そう互いの大事なものを犠牲にして相手を喜ばせようという心を受け取ったのです。クリスマスは、その意味で父なる神さまが独り子を世に賜るほどにこの世を愛されたことを覚え喜び祝う日です。その神さまの愛をプレゼントされた私たちが、その愛を隣人にもプレゼントしていきたいものです。そうすることが父なる神さまが一番喜んで下さることだと思います。

天の父なるかみさま
馬小屋のようにさまざまな思いでいっぱいになっている私たちの心に、御子イエス・キリストをお宿しくださり、私たちの心の汚れである思い煩いや憎しみや妬みの心を洗い清めてください。そして隣人と共に、愛を分かち合い、助け合いつつ歩んで行くことができるようにお導きください。             御子イエス・キリストのみ名を通して祈ります。 アーメン

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