「キリストによる勝利」ローマ8:26~39

「聖書の学びの会」2022年10月5日  法亢聖親牧師からのメッセージ

「キリストによる勝利」   ローマ8章26~39節(p243)

 「しかし、わたしたちを愛して下さったかたによって、わたしたちは、これらすべての事において勝ち得て余りがある。」(8:37)と、高らかにクリスチャンの勝利が宣言されています。7章では、苦悩するパウロの内的葛藤が描かれていましたが、8章では、神のご計画によって召された者がたどる栄光へのプロセスが描きだされています。
 30節に「そして、あらかじめ定めた者たちを更に召し、召した者たちを更に義とし、義とした者たちには、更に栄光を与えて下さったのである」とあります。神さまの選び、信仰義認、キリストにつくバプテスマ、肉の性質から来る霊的葛藤、そして、キリストによる勝利、その先に待っているのは、「栄化」の恵みです。「栄化」とは、朽ちていく体が、復活の主の恵みによって、キリストの栄光のからだと同じすがたに変えられることを言います(ピリピ3:21p312)。
 最終的に、私たちクリスチャンは、「神のかたち」(創世記1:27)が回復されるのです。それは、私たちが神さまに造られた時に与えられたにも拘わらず、罪によって失われていたものです。この「神さまのかたち」とは、「御子のかたちと同じ姿」(29節)にほかなりません。つまり、クリスチャンがイエス・キリストの似姿へと回復されること、それが神さまのご計画なのです。
 クリスチャンは、この「神さまのご計画」に従って召されました。私たちは、いつもこの全体像を見据えて歩んで行きたいと思います。勝利を得るためには、試練を通過しなければなりません。なぜなら、この世界には、この神さまのご計画を邪魔しようとするサタンの力が、働いているからです。
 敵である悪魔・サタン(Ⅰペテロ5:8p371)は、私たちの失敗や罪を責め立て、失望落胆の沼に引きずり込もうとします。また、神さまの言葉を疑わせ、神さまの真実の愛から、私たちを引き離そうとしてきます。しかし、このような試練の中で、私たちクリスチャンは、圧倒的勝利者となるのです。「神がわたしたちの味方であるなら、だれがわたしたちに敵し得ようか」(31節)、「ご自身の御子をさえ惜しまないで、わたしたちすべての者のために死に渡されたかたが、どうして、御子のみならず万物をも賜らないことがあろうか」(32節)。
 キリストの圧倒的な力と助けによる勝利です。今の自分の姿を見ると、圧倒的勝利とは程遠いと感じられるかもしれません。そんな時こそ、死に勝利されたイエス・キリストが、神さまの右の座に着席されて、私たちのために執り成していてくださることを心に留めたいと思います。大失敗をしたペテロのためにイエスさまは、「わたしはあなたの信仰がなくならないように、あなたのために祈った。それで、あなたが立ち直った時には、兄弟たちを力づけてやりなさい」(ルカ22:32)と,執り成してくださったではありませんか。ペテロは、イエスさまの執り成しの祈りによって、信仰が回復し、そして初代教会の土台となりました。

 どんな試練も、私たちのイエス・キリストにある神さまの愛から、私たちを引き離すことはできません。

祈りましょう。
 主よ、敵であるサタンは、私たちを気落ちさせ、信仰を働かせないようにしてきます。どうか、私たちをあなたから引き離そうとする敵の手から守り、キリストにあって、勝利をすることができるようにしてください。
                     み子のみ名によって祈ります。 アーメン

関連記事

PAGE TOP