「宮きよめ」マルコによる福音書11章15~19節

受難節第3主日礼拝2022年3月20日
聖書:マルコによる福音書11章15~19節
説教:「宮きよめ」
   保母光彦牧師
讃美歌:21-120

★暗誦聖句
・2月21日(月):マルコによる福音書11章17節●
 そして、彼らに教えて言われた、「『わたしの家は、すべての国民の祈りととなえられるべきである』と書いてあるではないか。それだのに、あなたがたはそれを強盗の巣にしてしまった」。
・2月22日(火)、3月23日(水):マルコによる福音書11章15節●
 それから、彼らはエルサレムにきた。イエスは宮に入り、宮の庭で売り買いしていた人々を追い出しはじめ、両替人の台や、はとを売る者の腰掛けをくつがえし、
・2月24日(木):マルコによる福音書11章16節●
 また器ものを持って宮の庭を通り抜けるのをお許しにならなかった。
・2月25日(金):マルコによる福音書11章18節●
 祭司長、律法学者たちはこれを聞いて、どうかしてイエスを殺そうと計った。彼らは、群衆がみなその教えに感動していたので、イエスを恐れていたからである。
・2月26日(土):マルコによる福音書11章19節●
 夕方になると、イエスと弟子たちとは、いつものように都の外に出て行った。

★説教要約
*目標:神を敬い、いつも心から礼拝し、祈る者となる。
*主題:真実な礼拝を失った民への、イエスの態度。
*暗誦聖句:「わたしの家は、あらゆる民の祈りの家と呼ばれる」 (マルコ11:17●)

 【導入】
 イエス様は聖書の預言どおり子ろばに乗って、救い主としてエルサレムの都に入りました。そして「宮」と呼ばれるエルサレムの神殿にいらっしゃいました。ちょうど過越の祭の時期で多くの人が集まり、とてもにぎやかでした。

【宮きよめ】
1.異邦人の庭で (マルコ11章15●~16節●)
 イエス様は夜はベタニヤ村に泊まり、次の日またエルサレムにいらっしゃいました。そして、まっすぐ神殿に向かわれました。
 広い神殿のいちばん外側には「異邦人の庭」と呼ばれる場所がありました。ユダヤ人ではない外国人が祈りをささげる場所です。でも、静かに祈りをささげられる雰囲気ではありませんでした。「さあさあ、鳩を売っていますよ、いかが?」「お金の両替はこちらですよ!」と、とてもにぎやかです。ささげものにする鳩などを売り、商売をしている人たちがいました。外国のお金は献金に使えなかったので、手数料を取ってユダヤのお金に換える両替はこちらですよ!」と、とてもにぎやかです。ささげものにする鳩などを売り商売をしている人たちがいました。また、大きな荷物を運んで、そこを近道のように使っている人もいました。
 神殿で神様に仕える祭司たちは、その様子を見ても何も言いませんでした。
 イエス様はとても厳しいお顔をなさると、「ここから出て行きなさい!」 と言って、商売人たちの台や腰掛けをひっくり返しました。ガシャーンと台が倒れる音、チャリン、チャリンとお金が転がる音、「なっ、何だ、何だ!」と叫ぶ人たち。突然の騒ぎに、大勢の人たちが集まってきました。祭司や律法学者たちもやってきました。

2.すべての民の祈りの家 (17節●)
 イエス様は集まった人々を見回しておっしゃいました。17節●を読みましょう。聖書は、神殿は全ての人が神様を心から礼拝し、祈りを捧げる場所だと教えています。それなのに、まるで人々からお金をむしり取る強盗のたまり場のように、お金もうけの場所にしてしまっていると、お怒りになったのです。
 これを聞いた人々は、何も言い返すことができませんでした。

3.主を受け入れなかった人々 (18節●~19節●)
 祭司長や律法学者たちは、「自分たちが間違っていた」 と反省したでしょうか。いいえ。「私たちを非難するつもりか」とイエス様に腹を立てました。「イエスは何者だ。何の権利があってあんなことをするんだ」「みんながあの人の教えに感心している。このままでは大変なことになる」。ユダヤ人の指導者である祭司や律法学者たちは、人々が自分たちの言うことを聴かず、イエス様に従うようになることを恐れました。イエス様の人気を憎らしく思いました。それで、「どのようにしてイエスを殺そうか」と恐ろしい相談をしました。
 イエス様は夕方まで神殿で教えたあと、またエルサレムを出て、近くの村に行かれました。
いつも優しいイエス様の厳しい姿に、皆さんは驚いたかもしれません。しかし、神様への真実な礼拝が妨げられていたことに、それほど心を痛められたのです。
 私たちはどうでしょうか。教会で神様の前に静まり、神様だけに心を向けているでしょうか。私たちの心からの礼拝とお祈りを、神様は喜んでくださいます。

              【聖書から】 マルコによる福音書11章15~19節 (新共同訳)

                       神殿から商人を追い出す
11:15それから、一行はエルサレムに来た。イエスは神殿の境内に入り、そこで売り買いしていた人々を追い出し始め、両替人の台やはとを売る者の腰掛けをひっくり返された。16また、境内を通って物を運ぶこともお許しにならなかった。17そして、人々に教えて言われた。「こう書いてあるではないか。『わたしの家は、すべての国の人の祈りの家と呼ばれるべきである。』 ところが、あなたたちはそれを強盗の巣にしてしまった。」18祭司長たちや律法学者たちはこれを聞いて、イエスをどのようにして殺そうかと謀った。群衆が皆その教えに打たれていたので、彼らはイエスを恐れたからである。19夕方になると、イエスは弟子たちと都の外に出て行かれた。

                       (写真省略)
         イエスのエルサレム入城を再現する「パーム・サンデーの行列」。(11:1~11)

(パーム・サンデー) Palm Sunday 
シュロの聖日 〔復活祭(イースター)〕直前の日曜日:キリストがエルサレムに入った記念の日:キリストが通る道にシュロの枝を敷いた。
(しゅろ) Palm tree
①ナツメヤシ デボラのしゅろの木
②ナツメヤシ ソロモンの神殿:彫刻的意匠
③しゅろ:キリスト教イエスのご入城
④殉難週の最初の日曜日:しゅろの日曜日。(パーム・サンデー)
  

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