「王となったダビデ」サムエル記上31章1~7節、サムエル記下5章1~7節、7章

2021年11月21日
説教題:「王となったダビデ」
    保母光彦牧師からのメッセージ

(礼拝説教は行われませんでした)

★暗誦聖句
・11月22日(月):サムエル記下7章16節●
あなたの家と王国はわたしの前に長く保つであろう。あなたの位は長く堅うせられる。
・11月23日(火):サムエル記上10章22節●
そこでまた主に「その人はここにきているのですか」と問うと、主は言われた、「彼は荷物の間に隠れている」。
・11月24日(水):サムエル記上10章27節●
しかし、よこしまな人々は「この男がどうしてわれわれを救うことができよう」と言って、彼を軽んじ、贈り物をしなかった。しかしサウルは黙っていた。
・11月25日(木):サムエル記下5章7~8節●
ところがダビデはシオンの要害を取った。これがダビデの町である。その日ダビデは、「だれでもエブスびとを撃とうとする人は、水をくみ上げる縦穴を上って行って、ダビデが心に憎んでいる足なえやめしいを撃て」と言った。それゆえに人々は、「めしいや足なえは、宮に入ってはならない」と言いならわしている。
・11月26日(金):サムエル記下5章13~16節●
ダビデはヘブロンからきて後、さらにエルサレムで妻とそばめを入れたので、むすこと娘がまたダビデに生れた。エルサレムで彼に生れた者の名は次のとおりである。シャンムア、ショバブ、ナタン、ソロモン、イブハル、エリシュア、ネペグ、ヤピア、エリシャマ、エリアダ、およびエリペレテ。
・11月27日(土):申命記17章17節●
また妻を多持って心を、惑わしてはならない。また自分のために金銀を多くたくわえてはならない。

★説教要約
*目標:主に従う者にはすばらしい祝福が約束されていることを知る
*主題:神の永遠にわたる祝福の約束。
*暗誦聖句:「あなたの家とあなたの王国は、あなたの前にとこしえまでも確かものと
なり、あなたの王国はとこしえまでも堅く立つ」(Ⅱサムエル7:16●

〔王となったダビデ〕
 ギルボア山でサウルと息子ヨナタンが悲劇的な戦死を遂げます。ダビデの親友ヨナタンまで、なぜ死ななければならなかったのかと胸が痛みます。
 サウル王の歩みからは、人の生き方への多くの教訓が読み取れます。初代の王としてくじで取り分けられたのに、荷物の間に隠れている姿(Ⅰサムエル10:22●)や、彼を侮(あなど)る者たちの存在を無言で耐える姿などは、好ましい人物として映ります(同27節●)。しかし、王位に就き、守りの姿勢に入ったのでしょうか、人が変わったように悪しき言動が目立ち始めます。華々しい功績を挙げる若者ダビデの存在を喜ぶことが出来ず、自分の地位をおびやかす、存在とその命をしつようにつけねらう姿には妬(ねた)みの恐ろしさを教えられました。
 ダビデは長い逃亡生活の中で試され、鍛えられて、王にふさわしい品性までも養われていました。

1.王位に就くダビデ
 ヘブロンでユダ族の王として7年6か月、そしてエルサレムで33年間、計40年間の在位となりました。全イスラエルの統一王国にふさわしい都として、エブス人の町エルサレムを攻略します。ギホンの泉から水を汲み上げる地下水道を伝って町に侵入し、攻め取りました(Ⅱサムエル5:7~8●)。こうして攻め取った町をダビデの町と呼び、首都とします。
 「ツロの王ヒラムは、ダビデのもとに使者と、杉材、木工、石工を送った。彼らはダビデのために王宮を建てた」(同11節)。ヒラム王は、自国のりっぱなレバノン杉を大量に運び込み、ダビデとの友好のしるしとしての王宮を建てさせました。
 ダビデは、自分が確かに全イスラエルの王として、主によって立てられたことを確信しました。しかし、神の祝福には責任が伴うことをダビデに学ぶべきでした。サムエル記下5章13~16節●は後の暗い未来を予感させる言及です。
 はるか昔モーセは、やがてイスラエルが王制を敷く時の、王たる者の心得を明確に示していました。それは「王は、自分のために多くの妻を持って、心がそれることがあってはならない。自分のために銀や金を過剰に持ってはならない」(申命17:17●)
 ダビデのふるまいは、次のソロモンへの悪しき模範として受け継がれ、国の分裂と滅亡への引き金になってしまいます。

2.神のための家を
 ダビデ王国の確立のためにペリシテを討つことと、神の箱を都に運び入れることに情熱を傾けます。そしてついに神の箱はダビデの町に運び込まれ、天幕の中に安置されました。これで全て安泰と思われた時、ダビデの心に一つの思いが与えられ、預言者ナタンに告げます。 
 「『見なさい。このわたしが杉材の家に住んでいるのに、神の箱は天幕の中に宿っている。』ナタンは王に言った。『さあ、 あなたの心にあることをみな行いなさい。主があなたとともにおられるのですから』」(Ⅱサムエル7:2~3●)
 しかし、その夜のうちに神はナタンを通して、ダビデへの計画を明らかにします。杉材の王宮に住みながら、神の箱は幕の中に安置されているのは、神を粗末に扱っているとでも感じるのか? わたしが一度でも杉材の家を求めたことがあったか? あなたがわたしの家を建てるのではない。わたしが、ダビデよ、あなたの家を建て、その王座を永遠のものとする、と。

3.ダビデの家を永遠に
 こうしてダビデの家の王座は確立するだけでなく、永遠に続くと約束されました。それはダビデの家系からイエス・キリストが誕生し、その王座は永遠のものとされることによって実現しました。
 私たちも、ダビデのように、神のためにあのことも、このこともしなければならないと思います。時に、神に従い得ない自分を責めて、申し訳ない気持ちに落ち込むこともあります。
 しかし、神はダビデに告げたと同じように、私たちにも語りかけます。「あなたがわたしに何ができるかと問うより先に、わたしがあなたに何をしたか、どんな祝福であなたを恵んでいるか、これから先にどんな計画をもっているかに注目してほしい」と。
 私が神に何ができるかを問いつつ生きる生き方は、律法に生きることになります。神が私に何をしてくださったかを問いつつそれを喜ぶ生き方は、福音に生きることです。福音に生きることをつくづく感謝できるということを喜ぶことでありす。

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